カカオ農家の課題解決に挑戦(KOSEN Open Innovation Challenge2025)

2025/09/29

今年5月に開催されたKOSEN Open Innovation Challenge 2025(KOI2025)での提案が高く評価され、本校の学生4名(電気電子システム工学科4年の猪貝蓮太朗さん、殖栗悠輝さん、小林蒼大さん、物質工学科4年のジミーさん)はガーナで実証試験を行う貴重な機会を得ました。約3ヶ月間、ガーナでの実証試験に向けて長岡で試行錯誤を重ね、2025年9月9日から9月16日までの8日間ガーナに渡航しカカオ農家の課題解決に向けた実証試験を行いました。

学生たちは廃棄されるカカオの殻を再利用することでカカオ農家の課題を解決する提案をしました。具体的にはカカオの殻からバイオ炭と木酢液をつくり、肥料や土壌改善、防虫効果によるカカオの収量を増やすことと、カカオの殻を菌床に活用しキノコを栽培、キノコを販売することでカカオ農家の収入を増やすというものです。

日程前半はカカオ農家を訪問し、実証試験を行いました。日本で1回もバイオ炭作りと木酢液作りに成功していなかった学生たちですが、失敗を分析し、改善を加えたアイデアと現地スタッフからの意見を上手に融合させ、より良いアイデアに昇華させたことで見事バイオ炭と木酢液作りに成功しました。できた木酢液とバイオ炭は様々な条件でカカオの木に施肥しました。

日程後半はガーナでキノコがどのような値段で販売されているかの市場調査およびガーナ大の学生と一緒にキノコづくりを行いました。カカオの殻を様々な割合で入れた菌床を用意し、キノコを植菌しました。また、KOI2024でケニアでキノコ作りに成功した本校学生たちが用いたソーラークッカーによる滅菌がガーナでもできるか試しました。

今後はAssin Fosuのカカオ農家、ガーナ大の学生たちと連携し、カカオの収量が増えたのか?やカカオの殻を菌床としてもキノコが育つのか?といった検証を継続します。

今回の渡航でカカオ農園を実際に見られたことは学生たちにとって貴重な経験となりました。そして「共創」の重要性を学生たちは身を持って体験することになりました。


【本件に関する問い合わせ先】
 長岡工業高等専門学校 総務課専門職員(広報企画担当)
   E-Mail koho@nagaoka-ct.ac.jp
   TEL   0258-34-9317

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