おわりに
新型コロナウィルス感染症 (COVID-19) 拡大対策にともなう STAY HOME 活動にわずかながらでも貢献できればと開始した「LibreLogo でプログラミング」の講座は,これでひとまず終了とさせていただきます. 文字列の描画,数学関数や乱数,グラフィックスファイルへの出力など,LibreLogo の全てを紹介するには至りませんでしたが,グラフィックスプログラミングの楽しさや面白さを少しでも感じていただけたでしょうか? 定番ネタといえるフラクタルを扱わないまま終わるのも心残りですが,次の参考サイトなどから探していただければと思います.
画面 (紙面) の上をけなげに駆け回るタートルを眺めると癒される気分になり,タートルがペットのように感じられてきたとしたらウレシイ限りです. まだ緊急事態宣言が続く地域もあり,新型コロナウィルス感染症が終息するまで数年という単位で不自由な生活が求められるかもしれませんが,希望をすてず,今まで以上に安全・安心な社会の実現を目指しましょう. 皆さまの健康を心より願っております.
最後のおまけとして,この講座で紹介した LireLogo のコマンドの一覧表※1と関連サイトを紹介します. 一覧表では命令のリンクをクリックすると説明箇所が開かれます.
命令 | 動作 |
---|---|
BK | 後退する |
CIRCLE | 円を描く |
CLOSE | 出発地点と現在値を結ぶ |
CS | 紙面を消去する |
ELIPPSE | 楕円を描く |
FC | 塗りつぶす色を指定する |
FD | 前進する |
FILL | 内部を塗りつぶす |
FILLSTYLE | 塗りつぶしのハッチングを指定する |
FILLTRANSPARENCY | 塗りつぶす色の透明度を指定する |
FOR | 繰り返す |
HOME | タートルの位置と向きを初期状態に戻す |
HT | タートルを見えなくする(透明にする) |
INPUT | 入力する |
LT | 左に曲がる |
PC | 線の色を指定する |
PD | ペンをおろす |
PENCAP | 線の端の描き方を指定する |
PENJOINT | 折れ線のつなぎ方を指定する |
PENSTYLE | 線の種類を指定する |
PENTRANSPARENCY | 線の透明度を指定する |
POINT | 点を打つ |
POS | 紙面の指定座標にタートルを移動する |
出力する | |
PS | 線の太さを指定する |
PU | ペンをあげる |
RECTABGLE | 長方形を描く |
REPEAT | 繰り返す |
RT | 右に曲がる |
SETH | タートルの向きを指定する |
SQUARE | 正方形を描く |
ST | タートルを見えるようにする(可視化する) |
WHILE | 繰り返す |
LibreLogo や LOGO 言語を紹介しているサイト 🔰
LibreLogo やそのもとになった LOGO 言語について詳しい説明がえられるサイトを紹介します. 英語で書かれているサイトもありますが,ぜひ参考にしてください.
- LibreLogo.org (英語)※2
- LibreLogo の公式サイトです.
LibreOffice のバージョンアップにあわせて加えられた新しい機能など,最新情報がえられます.
LibreOffice に関する国際会議などで発表された話題なども掲載されています.
- 高度な描画のサンプルプログラムと美しい出力例も掲載されているので,英語がわからなくても一度ながめてみるとよいでしょう. なかでも,LIBRELOGO POSTER※2 という記事からダウンロードできるPDF ファイルのポスターは,LOGO の命令の早見表としてとても便利ですぐれたものです. ぜひ印刷して手元におき,LOGO プログラミングを楽しみましょう.
- LibreLogo (英語)
- ノルウェー人の Kolbjørn Stuestøl さん (どう発音するのでしょう?) のサイトで,LibreLogo のプログラミングに必要なことが,的確かつ簡潔にまとめられています.
ただし,LibreLogo のバージョンが異なるためか,ごくわずかに LibreOffice 6.4 では使えない命令や,解説と異なる動作をする命令もあるようです.
- 本講座でも大いに参考にさせていただきました. LibreLogo のオンラインヘルプには出力例がなくてわかりにくいところもありますが,こちらのサイトもいっしょに開いてみると理解を助けてくれるでしょう.
- 日本語版 LibreLogo のページ
- LibreLogo の命令は英語をベースにしていますが,それを日本語に訳そうという試みが紹介されています.
- 日本語の命令を使うとプログラムがどんな処理をするのか読みとりやすくなると思われますが,数値や変数や記号や空白は日本語変換をオフにして入力する必要があるため,入力ミスによるエラーの発生が心配されます. 本講座ではプログラムは英語ベースの省略形で入力し,必要に応じて日本語でコメントを書くことをおすすめします.
- もっと楽しむ!プログラミング言語「豆」講義
- 第 3 回:年の功より、カメのロゴ「LOGO」(前編),第 4 回:年の功より、カメのロゴ「LOGO」(後編)で LOGO の成り立ちや LOGO プログラミングの導入が紹介されています.
- Windows 環境で動作する LOGO のソフトウェアとして「MSWLogo」と「ロゴ坊」の 2 つが紹介されていますが,残念ながらリンクがつながらないようです. おそらく次のリンクで入手できるでしょう.