【STAY HOME 応援企画】LibreLogo でプログラミング (3)

< 最終更新日時: 2023-12-07 >

入力を使うプログラム 🔰

前回作成した正多角形を描くプログラムで辺の数や辺の長さを変えるには,1 行目の変数 :N や 2 行目の変数 :L に代入する数値を変える必要があります. たいした手間てまではありませんが,プログラムを実行したら辺の数や辺の長さをたずねてくれると,タートルと対話たいわしている気分きぶんになれそうです. そこで,次のようなプログラムに書きかえてみましょう※1. 1~3 行めにある (Shift キーを押し下げたまま 8 をタイプすると入力できます (Shift+8 と書くことにします). )Shift+9," (ダブルクォーテーション) は Shift+2 で入力できます. アルファベットや数字,記号,空白は必ず日本語変換をオフにして入力してください.

:N = INT (INPUT "辺の数")  ; 辺の数を整数として入力する
:L = FLOAT (INPUT "辺の長さ")  ;  辺の長さを実数として入力する
:A = FLOAT (INPUT "外角")  ;  外角を実数として入力する
REPEAT :N [
  FD :L
  RT :A
]
図1・入力ダイアログボックス
図1・入力ダイアログボックス

このプログラムを実行すると図1 のようなダイアログボックスが表示されます. 辺の数 (たとえば 6) を入力して OK をクリックすると,辺の長さを入力するダイアログボックスが表示されます. 辺の長さ (たとえば 2cm) を入力して OK をクリックすると※2,外角を入力するダイアログボックスが表示されます. 外角 (たとえば 60) を入力して OK をクリックすると,辺の長さ 2cm の正六角形が描かれるはずです.

少しこまかいはなしとなりますが,ゆびを使うなどして 1 つずつかぞえることができる数を整数せいすうといいます. 身長しんちょう体重たいじゅうのように小数点しょうすうてんより下のくらいまで使ってあらわす数を実数じっすうといいます※3このプログラムでは辺の数は整数として,辺の長さと外角は実数として入力しています.

正多角形を描くプログラムでは外角をタートルに計算してもらっていたのに,なぜこのプログラムではわざわざ入力してもらうのでしょうか. そうおもったひとは,ぜひ表1 のようなわせでプログラムを動かして,どんな図形が描かれるかたしかめてみてください※2

表1・入力の組み合わせ
辺の数 辺の長さ 外角
5 4cm 360/5
5 4cm 720/5
7 4cm 360/7
7 4cm 720/7
7 4cm 1080/7
15 4cm 96
20 4cm 162
30 4cm 84
40 4cm 153
45 4cm 88

表1の組み合わせは,かならずスタート地点ちてんまでタートルがもどってきて,のようにつながる図形が描けます (じた図形ともよびます). 思ったよりもいろいろな図形が描けたとかんじられるのではないでしょうか. 直線ちょくせんだけで描いているはずなのに,えん曲線きょくせんのように見える図形がありませんでしたか. キレイとかたのしいと感じた人は,次のようなことについてかんがえ,実際じっさいの動作をたしかめてみましょう.

出力しゅつりょくを使うプログラム 🔰

いろいろなプログラムをつくっていると,変数にどんな値が代入されているかたしかめたくなることがあります. そのようなときには出力命令を使うとよいでしょう. たとえば,しきを入力すると,計算結果を出力するようなプログラムは次のように書けます※4

:X = FLOAT (INPUT "計算式")
PRINT :X
図2・出力ダイアログボックス
図2・出力ダイアログボックス

このプログラムを実行すると図1 のようなダイアログボックスが表示されます. 計算したい式 (たとえば 1 + 2) を入力して OK をクリックすると,図2 のように計算結果がダイアログボックスとして表示されます. OK をクリックするとダイアログボックスが閉じます (何の図形も描かれません).

式には数字,+-* (かけざん),/ (り算) はもちろん,円周率えんしゅうりつをあらわす PI や,高校こうこう高専こうせんはいってからならうような平方根へいほうこん三角関数さんかくかんすうを使うこともできます. くわしくは Writer のオンラインヘルプ を読んでください.

ダイアログボックスにただ数値だけを出力するだけでは味気あじけないので,入力した式と計算結果が表示されるようにしてみましょう. 次のようなプログラムに書きかえてみてください※4

:Y = INPUT "計算式"
:Z = FLOAT :Y
PRINT :Y + " = " + STR :Z

プログラムを実行すると図1 のようなダイアログボックスが表示されます. 計算したい式 (たとえば 1 + 2) を入力して OK をクリックしたとき,どんな出力になるでしょうか. つぎに,円周率をあらわす PI を入力して,タートルがどれくらい正確せいかくな円周率の値をっているか,たしかめてみてください※5