USBメモリ活用講座
【基礎編・Office ソフトウェアのポータブル化】

< 最終更新日: 2023-12-07 >

ポータブル Office ソフトウェアについて

文書作成,表計算 (スプレッドシート),プレゼンテーションなどをまとめた Office ソフトウェアといえば,Microsoft Office (Word,Excel,PowerPoint) が代表的です. Microsoft Office には Microsoft アカウントを取得すれば無料で利用可能な Web 版の Microsoft 365 があるので,Web ブラウザを USB メモリにインストールして持ち運ぶことで,どこでも利用することも可能です. 同様に Web アプリケーションとして動作する Google ドキュメント,Google スプレッドシート,Google スライドも無料で利用可能です.

しかし,これらの Web 版 Office ソフトウェアを利用するには当然ながらネットワーク接続が必要です. 通信速度や品質,セキュリティなどの不安があるネットワーク接続環境での利用は避けたいと思うのが当然です.

ここでは USB メモリにインストールできるスタンドアロンでも動作可能な Office ソフトウェアを紹介します. それぞれ簡単な説明を付けていますが,詳しくは見出しのソフトウェア名や箇条書きの各項目をクリックしてください.

LibreOffice のポータブル化 (最終更新日: 2024-03-06)
The Document Foundation の下でオープンソースで開発されている統合 Office ソフトウェアです. 文書作成 (Writer),表計算 (Calc),プレゼンテーション (Impress) のほか,図形描画 (Draw) とデータベースソフトウェア (Base),数式入力ソフトウェア (Math) を含みます. 定期的なバージョンアップ計画に従った開発が進められており,そのポータブル版が PortableApps.com で配布されています. 必要なディスサイズは 529~679MB です. USB メモリの容量に余裕があるのでしたら,一番のおススメです. 研究室の LibreOffice の雑記帳もよろしければご覧ください.
FreeOffice のポータブル化 (最終更新日: 2023-12-07)
ドイツの SoftMaker Software GmbH 社が開発している Office ソフトウェアです. 有償の最新版のユーザ拡大を狙っているものと思われますが,メールアドレスを登録することで無償利用できます. 文書作成 (TextMaker),表計算 (PlanMaker),プレゼンテーション (Presentations) を含みます. 必要なディスクサイズが 148MB (不要な言語ファイルを削除すれば 116MB) と LibreOffice の 1/3 程度で動作も軽快ですので,古くて容量が小さめの USB メモリを再活用するようなときにピッタリかもしれません.
【参考】OpenOffice のポータブル化 (最終更新日: 2023-12-07)
もともと Sun Microsystems が開発をはじめ,Oracle を経て Apache OpenOffice に移った老舗の統合 Office ソフトウェアです. ポータブル版が PortableApps.com で配布されています. 知名度は高いのですが,「のれん分け」された LibreOffice に比べると開発のペースが遅いため,本講座では参考扱いとして積極的には推奨しません.
【参考】Gnumeric のポータブル化 (最終更新日: 2023-12-07)
Linux の GNOME に含まれるオープンソースの表計算ソフトウェア (だけ) で,Windows 向けのポータブル版が PortableApps.com で配布されています. 必要なディスクサイズは 52MB (不要な言語ファイルを削除すれば 27MB) 程度と小さく,表を LaTeX2e の tabular 形式で出力する機能があります. しかし,残念ながら 2014 年以降 Windows 向けの更新が停まっているので参考扱いとします.