USB メモリ活用講座
【基礎編・Web ブラウザのポータブル化
 -Google Chrome/SRWare Iron】

< 最終更新日時: 2013-05-10 >

Google Chrome Portable と SRWare Iron

Google Chrome Portable (以下 Chrome) を開発した Google は,それをサポートするためのオープンソースブラウザプロジェクト Chromium を公開しています. この Chromium ソースコードから開発された,Web ブラウザが SRWare Iron (以下 Iron) です.

Iron の開発元である SRWare の説明によれば,Chrome には一意なユーザ ID を生成する機能があり,検索履歴や閲覧履歴から Google が情報収集を行う可能性があるのだそうです. これに対し,Iron は Web ブラウザとしての機能は Chrome と同等のままで,情報収集につながる機能を削除し,プライバシ保護に配慮したのだそうです. さらに,標準の Chrome には搭載されていない,広告ブロック機能を備えているのだそうです. 詳しくは,英文ですが,SRWare の Web ページの "Chrome vs Iron" を読んでみてください.

ユーザ自身に関する情報が多く与えられるほど,そのユーザの好みにあった良質な情報を提供可能という Google 的な考え方にも一理あると思います. また,以下で説明するように,Chrome も Iron もインストールや設定作業は,どちらも同じくらい簡単ですので,どちらを使うか,あるいは別の Web ブラウザを使うかは,利用者それぞれの判断で決めてください.

Google Chrome Portable のインストール

LibreOffice/OpenOffice.org のポータブル化」ができた人ならば,Google Chrome のインストールで困ることはないはずです. 以下では,USB メモリに割り当てられたドライブレターが U: であるものとして,インストールと初期設定の手順を簡単に紹介します.

  1. PortableApps.com から [Get Apps]-[Internet]-[Google Chrome]とたどり,Google Chrome Portable の Multilingual 版をローカルハードディスク (C:\tempなど) へダウンロードします.
  2. Google Chrome Portable のインストーラは約 1.4 MBと小さいですが,インストール作業中にインターネットから必要なファイル (30MB 以上) をダウンロードしますので,インターネットに接続された環境で,インストーラを起動します.
  3. 後は LibreOffice Portable や Java Portable と同じような順序で,作業を進めればインストールは完了できるはずです.
  4. インストールが終わったら,ランチャのメニューにでも登録してください.
  5. 警告: この設定は,くれぐれも自己責任でお願いします. Google Chrome には多くの言語対応ファイルが含まれます. 英語と日本語だけあれば十分と考える人は,エクスプローラなどで PortableApps\GoogleChromePortable\App\Chrome-bin\XX.X.XXX.XXX\Locales フォルダ (XX.X.XXX.XXX はバージョン番号に関連する数字) を開き,en-US.dll, en-US.pak, ja.dll, ja.pak だけを残して,他のファイルを削除すると,約16MBディスクの空きが増やせます.
  6. では,Google Chromeを起動して,初期設定を済ませましょう.
  7. 起動画面 (図1) の右上の「Google Chrome の設定」ボタン (赤枠) をクリックし,表示されるメニューから「設定」をクリックします.
    図1・Google Chrome
    図1・Google Chrome
  8. Google Chrome の設定が表示されます (図2). 右側のペインをスクロールさせ,下部にある「詳細設定を表示」をクリックします.
    図2・Google Chromeの設定
    図2・Google Chrome の設定
  9. 右側のペインに詳細設定項目が表示されるので,スクロールさせ「パスワードとフォーム」の「ウェブ上で入力したパスワードを保存できるようにする」のチェックをはずします. さらに個人情報の流出を特に気にする人は,ほかの設定項目にどのようなものがあるかを調べ,妥当性を検討しましょう.
    図3・Google Chromeの設定(詳細)
    図3・Google Chrome の設定 (詳細)

SRWare Iron のインストール

SRWare Iron をインストールする手順は以下のとおりです.

  1. SRWare の Software から Iron の Web ページ を開き (図4),画面の Download のリンク (赤枠) をクリックします.
    図4・SRWare IronのWebページ
    図4・SRWare Iron の Web ページ
  2. SRWare Iron Download (図5) から,Portable-Version for USB-Sticks の「>Download<」から,配布ファイル IronPortable.zip をローカルハードディスク (C:\temp など) にダウンロードします.
    図5・SRWare IronのDownloadページ
    図5・SRWare Iron の Download ページ
  3. ダウンロードした IronPortable.zip を USB ドライブの適当なフォルダ (U:\TOOL など) に展開 (解凍) します.
  4. PStart に IronPortable\IronPortable.exe を登録します.
  5. 初期設定は Chrome を参考にしてください.
  6. 警告: この設定は,くれぐれも自己責任でお願いします. IronPortable には多くの言語対応ファイルが含まれます. 英語と日本語だけあれば十分と考える人は,エクスプローラなどで IronPortable\Iron\locales フォルダを開き,en-US.pak と ja.pak だけを残して,他のファイルを削除すると,約 11 MB ディスクの空きが増やせます.

PortableApps.com 版の Iron の日本語化

PortableApps.com で配布されている Iron Portable を利用する場合,単独で起動したのではメニューが日本語化されないようです. これを解決するには,PortableApps.com Platform から起動するか,起動時に環境変数「PortableApps.comLanguageCode」に,値「ja」を設定しておく必要があるようです.

ランチャを使って環境変数を設定してから起動する方法については,PStart の環境変数設定法PSMenu の環境変数設定法などを参考にしてください.

Dr.Web LinkChecker for Chrome の設定

Firefox のアドオン:Dr.Web LinkChecker」で紹介した,Dr.Web LinkChecker には Chrome 版や Opera 版も存在します. その設定方法を簡単に紹介します (参考: Dr.Web LinkChecker for Opera).

  1. Chrome または Iron のポータブル版を起動し,Dr.Web LinkChecker の Web ページ (Firefox・図6) を開き, Chrome 版へのリンクをクリックすると,図6のような画面となります.
    図6・Dr.Web LinkChecker for Chrome
    図6・Dr.Web LinkChecker for Chrome
  2. Install (Free Download) をクリックすると,図7のような画面となります.
    図7・Dr.Web Anti-Virus Link Checker
    図7・Dr.Web Anti-Virus Link Checker
  3. 右上の [CHROME に追加] をクリックすると,図8のようなインストールの確認ダイアログボックスが表示されますので,[追加] をクリックします.
    図8・インストールの確認ダイアログボックス
    図8・インストールの確認ダイアログボックス
  4. アドオンのインストールが完了すると,ウィンドウの右上に図9のような完了通知が表示されます.
    図9・インストールの完了通知
    図9・インストールの完了通知

以上で,Dr.Web LinkChecker が使用可能になっているはずです. Web ページ中の他のページやダウンロードファイルへのリンク,Web ページ中の画像ファイルなどを右クリックしたときに表示されるメニューに,「Check with Dr.Web」という項目が追加されているはずです.