伊比 龍太郎 本研究では一般構造用圧延鋼材SS400と繊維強化プラスチックFRPを組み合わせた複合トラス橋を想定し,地震時における変形特性の把握を目的とした.FEM解析ソフトウェアOpenSeesを用いて動的解析を行い,既往のFORTRANプログラム結果との比較を行った.結果として,最大応答変位はOpenSeesの方が大きい値をとった.また,複合トラス橋にする事により既往のFORTRANプログラムの結果と同様に減衰する傾向がみられた.
Key Words: 繊維強化プラスチック FRP,複合トラス橋,FEM解析,地震応答解析 減衰
小田 孝太郎 地震が多発する我が国では,耐用期間内に起こる複数回の地震動により,どの程度損傷を受けるかを知る必要がある.そこで本研究では,RC橋脚が耐用期間後にどの程度損傷を受けるかを,地震危険度解析,弾塑性地震応答解析,損傷指標,損傷確率マトリクス,モンテカルロシミュレーションを用いて予測した.その結果,累積的な損傷に対する補強の効果は大きいこと,構造物の累積的な損傷を考慮する場合,算定地点別であっても,耐用期間と同等の再現期間を有する1回の地震動の,2倍前後の地震動強さを考慮する必要があることがわかった.
Key Words: 損傷指標,弾塑性地震応答解析,損傷確率マトリクス モンテカルロシミュレーション
笠原 崇佑 新潟県では沿岸地域が広く,また季節風等の影響により,塩害被害が深刻化している.そこで,本研究では,鉄筋コンクリート構造物の維持管理に有効と考えられるデータベースを作成した.構造物の諸元ごとに項目を設定し,さらに関連する項目及び検索表示・入力項目を決定し,基本的な機能を持つデータベースの構築を行った.また,塩害の危険度を判定する機能を作成し,サンプルデータを用いて危険度の評価を行った.
Key Words: 鉄筋コンクリート構造物,維持管理,塩害,データベース,危険度判定
渡辺 啓太 1995年の兵庫県南部地震以降,土木構造物の耐震設計において動的解析が重要視されている.そこで本研究は鉄筋コンクリート柱を解析し,静的載荷時と地震時の挙動を把握することを目的とした.FEM解析ソフトウェアOpenSeesを用いてファイバーモデルを作成し,静的解析と動的解析を行い,既往の実験結果との比較を行った.結果として,解析結果は静的解析および動的解析ともによく実験値を表現していたが,動的解析の応答加速度などで実験値との差がみられた.
Key Words: 有限要素解析,ファイバーモデル,鉄筋コンクリート柱,静的解析,動的解析
荒川 岳 本研究では一般構造用圧延鋼材SS400と炭素繊維強化プラスチックCFRP及びガラス繊維強化プラスチックGFRPを組み合わせたハイブリッドトラス橋を想定し,地震時における変形特性の把握を目的とした.有限要素解析を用いて応答変位を算定して検討を行った結果,FRPを配したハイブリッド橋ではSS400単一橋に比べて最大応答変位は同程度であったが,大きな減衰が確認された.
Key Words: 繊維強化プラスチック,ハイブリッドトラス橋,動的解析,最大応答変位,減衰
稲田 匠吾 わが国では地震が多発し,構造物が複数回の地震動を受けてどの程度の損傷を受けるかを知ることは重要である.本研究ではRC 構造物の耐用期間後の損傷状態の予測を,弾塑性地震応答解析,モンテカルロシミュレーション,地震危険度解析,損傷指標および損傷確率マトリクスを用いて算定することを試みた.その結果,橋脚によって累積損傷の影響に差はあるが,おおむね耐用年数の5~10 倍の再現期間をもつ1 回の地震動を考慮すればその期間の累積損傷を考慮できることがわかった.
Key Words: 弾塑性地震応答解析,モンテカルロシミュレーション,損傷指標,損傷確率マトリクス
込山 晃市 現在,コンクリート構造物の研究は独自に行われており,結果が断片的に集約されているため,耐久性照査を行うことは難しい.本研究ではデータの有効利用と比較・検討を行うための塩害データベース構築のための基礎的検討を行うことにし,コンクリートが持つ特性ごとにパラメータを設定,関連項目の決定を行い,基本的な機能を持つデータベースの構築を行った.
Key Words: 鉄筋コンクリート,維持管理,塩害,データベース
長谷川 喬 平成16年10月23日に発生した新潟県中越地震は,長岡市や長岡高専をはじめとして,中越地方に甚大な被害をもたらした.本研究では,地震時に入力されるエネルギーのうち,ある単位時間に入力される地震入力単位エネルギーと,構造物の等価吸収エネルギーの両者に基づき簡便に土木構造物の被害程度を算定する手法の精度の検討を行った.結果として,エネルギースペクトルの卓越周期0.2〜0.4秒の場合と,等価吸収エネルギー直線の傾きが,おおむね89以上の橋脚の場合に推定値の精度が高い結果が得られた.
Key Words: RC橋脚,地震時被害算定指標,地震入力単位エネルギー,等価吸収エネルギー,卓越周期,弾塑性応答解析
平山 貴士 冬季の積雪地域では構造物に積雪荷重が発生し,地震時における被害を増大させることが予想される.本研究では2 階建て木造住宅を1 質点系モデルとして,地震応答解析を行い,構造物に発生する積雪荷重P と地震による水平変位凾ノよる力のモーメント(P・剏果)について検討を行った.また,地震によって発生する力とその住宅が耐えうる力である保有耐力を比較し,倒壊の危険性を検討した.結果として,固有周期が長くなる古い住宅ではP・剏果による影響を大きく受け,倒壊する危険性が高くなることがわかった.
Key Words: P・剏果, 積雪荷重, 木造住宅, 地震応答解析
大森 友博 本研究では,一般構造用圧延鋼材SS400とガラス繊維強化プラスチックGFRPの2種類の素材を用いたハイブリッドトラスに対して,3種類の地震波データを入力し,応答加速度・応答変位を算出して地震時の振動特性についての検討を有限要素解析プログラムを用いて行った。結果として,入力する地震波や素材の配置パターンによって違いがあるが,どの地震波を使用した場合もハイブリッドトラスの方で応答加速度・応答変位ともに有利な値をとった。
Key Words: ガラス繊維強化プラスチックGFRP,ハイブリッドトラス,地震応答解析,応答加速度, 応答変位
小山 将輝 本研究では弾塑性応答解析を行わずに構造物の被害程度を簡便に推測する手法を構築する基本的検討として,有限要素解析ソフトウェアSAP2000を用いて弾塑性応答解析を行うことを目的とした。今回検討した解析モデルは四角形断面とし,新潟県中越地震波を用いて,地震波を入力した際の着目点を中心部の先端として時刻歴応答解析を行った。結果として,K-NET長岡支所の応答加速度はK-NET長岡に比べて約2.5倍の応答がみられた。
Key Words: 弾塑性応答解析,有限要素解析,地震入力単位エネルギー,応答加速度,時刻歴応答解析
佐藤みどり 本研究は,2004年新潟県中越地震とそれ以降2005年までに全国各地で起きた地震を対象として,その地震動特性をさまざまな指標を用いて解析した。指標としては,震度相当値,地震入力単位エネルギー,加速度応答スペクトル,最大加速度,最大速度,最大変位を用いた。震度が地震による被害の程度を表すものと仮定し,それぞれの指標と震度との関係についても検討した。解析した結果,低層の建造物への破壊力は,3つの波形で大きな値を示し,中層以上の建造物への破壊力は中越地震の小千谷が圧倒的に大きいことがわかった。また,破壊力を表す指標としては,5つの指標の中で地震入力単位エネルギーが震度と最も高い相関を示した。
Key Words: 地震入力単位エネルギー,震度相当値,加速度応答スペクトル,最大加速度,最大速度,最大変位,相関係数
白田 幸忠 トラックスケールとは車両の重量を測定する装置であるが,構造部材の最適な配置は未だ明らかになっていない。本研究では,コスト削減や省スペース化を目的とし,トラックスケールの構造部分を格子桁構造と考え,格子桁理論のLeonhardt法を用いて荷重分配係数の算定を行い,部材の許容応力度も検討に入れて,最適な構造部材配置の検討を行った。その結果,主桁を6本,横桁を2本とした場合が最適な配置であることが判明した。
Key Words: トラックスケール,格子桁理論,Leonhardt法,荷重分配係数,曲げ引張応力度
齋藤 明幸 近年,建設新素材として繊維強化プラスチック(FRP)が注目されてきているが,FRP製橋梁の地震応答特性は十分に把握されていないのが現状である。本研究では,FRPと従来の素材である鋼材SS400を組み合わせたハイブリッドトラスの地震応答特性を把握することを目的とした。今回は,ガラス繊維強化プラスチックGFRPとSS400を組み合わせた2パターンのハイブリッドトラスと,比較対象として用いるためにSS400単一素材の橋梁について,5つの地震波を用いて動的有限要素解析を行い,応答加速度・応答変位を算定した。結果として,ハイブリッドトラスの1パターンが全体的に有利な値を示したが,1つの地震波においては結果の値が他の地震波とは異なった傾向で見受けられた。以上のことから,橋梁の応答特性は素材配置や構造パラメータに加え,地震波ごとの特性にも依存しているものと考えられる。
Key Words: 繊維強化プラスチック(FRP),ハイブリッドトラス,有限要素解析,応答加速度,応答変位
前田祥吾 高強度RC はりを使用することは非常に有用であるが,その力学的特性についてはこれまで十分に解明されていない。本研究では高強度RC 部材のせん断強度,およびそのせん断特性を明らかにすることを念頭に置き,その前段階として高強度領域における既往のせん断強度算定式の評価を行った。検討に用いた供試体は,せん断補強鉄筋のない高強度RC はりのせん断実験結果より,斜め引張破壊した供試体のみに限定して全53 体を収集した。検討を行った式は,JSCE 式,鈴木式,岡本式,ACI 式,CEB 式,およびMCFT である。結果として,JSCE 式,鈴木式,CEB 式,MCFT が同程度の算定精度でせん断強度を評価した。また,高強度RC はりにおいては,圧縮強度の増加に対し,せん断強度は増加しなかった。加えて高強度RC はりの有効高さは,普通強度RC はりよりも顕著に表れた。
Key Words: 高強度鉄筋RC はり,圧縮強度,せん断強度,斜め引張破壊,回帰式
松岡 徹 新潟県中越地震において,長岡市をはじめとする中越地区は甚大な被害が生じた。このような大地震による土木構造物の被害を推定するために,地震動の破壊力指標について検討することは非常に重要である。そこで本研究では新潟県中越地震の本震と余震および過去の地震波について,長岡市街地と悠久山での2つの観測点での地震波に対して加速度応答スペクトルや,地震動の継続時間にわたって構造物に入力されるある地震入力総エネルギー,単位時間に入力される地震入力単位エネルギー等の様々な指標を用いて地震動の特性について比較・検討を行った。本研究の解析結果から,長岡高専付近では低層の住宅やビルに対して兵庫県南部地震と同程度の破壊力であったことが推測でき,市街地に比べて悠久山や長岡高専付近のほうが地震の破壊力大きかったことがわかった。
Key Words: 破壊力指標,加速度応答スペクトル,地震入力総エネルギー,地震入力単位エネルギー,震度相当値
丸山泰明 トラックスケールとは車の重量を測る計量装置である。このトラックスケールにはピット式・ピットレス式の2 種類があり,このうち,ピットレス式は設置のための施工費が安いことから,近年,需要が高まっているが,桁の高さに関する制約が厳しい。そのため,本研究ではこのピットレス式のトラックスケールのコスト削減を目的とした。トラックスケールの構造部分は格子桁構造であり,主桁と横桁により荷重を分配する。この分配する係数を求める方法として,Leonhardt法,Homberg法,Guyon-Massonnet法があり,本研究ではこの3法を用いた。対象とするモデルは主桁が6 本・横桁が6 本のものである。この対象モデルの寸法を変化させて,最適な部材配置を検討した。その結果,3法の計算結果には若干の違いがあり,構造の横桁の本数は,荷重分配係数にあまり影響しないことが分かった。
Key Words: トラックスケール,格子桁理論,Leonhardt 法,Homberg 法,Guyon-Massonnet 法
坂上 大輔 本研究では,FRPと従来から使用されている鋼材SS400とを組み合わせたハイブリッドトラス橋を想定し,有限要素解析により静的解析を行い,素材配置とスパン及びトラス高さの違いによる変形及びコスト換算重量の把握を行った。特にFRPの素材配置に着目し,上下弦材をSS400,鉛直材と斜材をFRPとした場合について検討を行った。結果として,短いスパンでは,ハイブリッドに比べSS400単一のトラスがコスト的にみて若干有利であった。また,スパンが長くなると自重の影響が小さいFRPが有利になる傾向がみられ,スパンが50mよりも長い場合では弦材にSS400,腹材に炭素繊維強化プラスチックCFRPを組み合わせた物が,トラス高さによって,従来のものより低コストになるものがあることが分かった。
Key Words: FRP,ハイブリッドトラス,有限要素解析,静的解析,コスト換算重量,たわみ
高津 惣太 地震の頻発する我が国では,構造物が耐用期間内に複数回の地震動を受けることを考慮する必要がある。そこで本研究は,RC構造物が耐用期間にわたり,複数回の地震動によってどのような損傷を受けるかを,地震危険度解析,曲げとせん断2つの損傷指標,1質点系のモデルを用いた地震応答解析および,モンテカルロシミュレーションを用いて作成した損傷確率マトリクスを用いて算定地点における耐用期間後の損傷状態を予測した。その結果,耐用期間後の損傷度の期待値は,各算定地点および算定地震波により大きく異なり,構造物の設計には,累積的な損傷まで考慮して行わなければならないという結果が得られた。
Key Words:RC構造物,地震危険度解析,損傷指標,地震応答解析,モンテカルロシミュレーション,損傷確率マトリクス
多田 一也 近年,建設新素材である繊維強化プラスチック(FRP)を用いた橋の研究が盛んに行われているが,現状ではFRP製橋梁の動的振動特性はまだ十分な把握がされていない。そこで,本研究では,FRPと鋼材SS400を組み合わせ,経済的・動力学的に優れたハイブリッドトラス橋の提案を行うことを目的とした。今回は,SS400単一トラスとGFRPを用いたハイブリッドトラスとで動的解析を行い,応答加速度,応答変位を比較検討した。結果として,SS400単一トラスとハイブリッドトラスでは主に変位の点で違いが見られ,ハイブリッドトラスの方が減衰が大きく,また,入力地震波による応答の違いが顕著に見られた。
Key Words: 繊維強化プラスチック(FRP),ハイブリッドトラス,動的解析,応答加速度,応答変位
外山 拓道 地震時において,どのような地震動特性が構造物の被害に対して支配的であるか,すなわち地震動の破壊力指標を検討することは重要である。そこで本研究では,地震動から構造物の破壊に至るエネルギーの授受関係に着目し,ある単位時間に相当する地震入力単位エネルギーと,地震動の破壊指標との相関性について比較・検討を行った。本研究の結果より,破壊指標の一つであるスペクトル強度SIは地震入力単位エネルギーと特に高い相関性を示し,破壊指標として地震入力単位エネルギーを考慮する際,単位時間として1サイクルおよび1/4サイクルを使うのが有用であることがわかった。
Key Words: 破壊指標,地震入力単位エネルギー,地震波特性,スペクトル強度(SI),相関性
大塚 洋一 本研究では,RC構造物の損傷程度を定量的に評価する損傷指標が,RC構造物の損傷程度の定量化に関してどの程度有効であるかの比較検討を行った。結果として,対象構造物に実地震波を入力した場合,塑性率,剛性劣化率,累積塑性率,標準化した消費エネルギー量の4者相互間に高い相関が見られた。しかし,正負交番載荷の場合は,地震時の構造物の損傷度を再現に適応可能であるかの判断は今回の解析のみでは難しいと考えられた。また,Parkらの提案した損傷指標は,交番載荷に限れば,構造物の被害を表す指標として必ずしも適しているわけではないと考えられた。
Key Words: RC橋脚,損傷指標,被害程度,地震応答解析,正負交番載荷解析
橋本 雅行 本研究では,繊維強化プラスチックFRPと従来から使用されている鋼材SS400とを組み合わせたハイブリッドトラス橋を想定し,有限要素解析により静的解析を行い,たわみやコスト換算重量の把握を行った。特にたわみ制限の値に着目し,この値が全体の変形やコストにどのような影響を与えるのかの評価を行った。結果として,たわみ制限を考慮した場合,SS400の使用割合が多い方がたわみを抑えられるため,コスト面からみても有利であった。しかし,スパンが長くなると自重の影響が小さいFRPが有利になる傾向がみられ,スパン200mでたわみ制限L/100の場合,ガラス繊維プラスチックGFRPと鋼材SS400を組み合わせたものが,従来のものよりも低コストになることがわかった。
Key Words: FRP,ハイブリッドトラス,有限要素解析,静的解析,コスト換算重量,たわみ制限
松田 音羽 本研究では、地震動の継続時間にわたって構造物に入力される地震入力総エネルギーと,ある単位時間に入力される地震入力単位エネルギー,および構造物の等価吸収エネルギーの3者に基づいて,簡便に土木構造物の被害程度を推定する手法の精度の検討を行った。解析結果より,地震波のエネルギースペクトルの形状により推定の精度にばらつきがあることがわかった。また,構造物の等価周期の限界点として,鉄筋コンクリート部材のじん性率算定式に基づいた等価周期を考慮するのが妥当だと考えられた。
key words: 鉄筋コンクリート橋脚,耐震設計,地震入力総エネルギー,地震入力単位エネルギー,等価吸収エネルギー,エネルギースペクトル
松縄 有希 本研究では,繊維強化プラスチックFRPと従来から使用されている鋼材SS400とを組み合わせたハイブリッドトラス橋を想定し,有限要素解析により静的解析を行い,たわみやコスト換算重量の把握を行った。特にたわみ制限の値に着目し,この値が全体の変形やコストにどのような影響を与えるのかの評価を行った。結果として,たわみ制限を考慮した場合,SS400の使用割合が多い方がたわみを抑えられるため,コスト面からみても有利であった。しかし,スパンが長くなると自重の影響が小さいFRPが有利になる傾向がみられ,スパン200mでたわみ制限L/100の場合,ガラス繊維プラスチックGFRPと鋼材SS400を組み合わせたものが,従来のものよりも低コストになることがわかった。
Key Words: FRP,ハイブリッドトラス,有限要素解析,静的解析,コスト換算重量,たわみ制限
大久保 美里 三村 八一 地震時における土木構造物の被害を推測することは,耐震工学的に非常に重要である.そこで本研究では,地震時の構造物の被害を検討するため,各地震波の地震入力総エネルギー及び地震入力単位エネルギーの両者に注目して傾向を調べ,さらに地震波や構造物の様々な特性がそれぞれどのような相関にあるかを検討し,弾塑性応答解析を行わずに地震時のRC橋脚の被害を簡便に推定する方法を検討した.本研究の結果より,弾塑性応答解析よりは精度は落ちるものの,容易にRC橋脚の損傷程度を推定する手法が得られた.
【keywords】RC橋脚,地震波特性,地震入力エネルギー,弾塑性応答,静的エネルギー
木村 道生 本研究では,繊維強化プラスチックFRPと従来から使用されている建設素材とを組み合わせたハイブリッド構造を,有限要素法を用いて静的解析を行い,これによりたわみ,固有周期,コスト換算重量を求めた.ハイブリッド構造は組み合わせた素材の中間的な値を示した.また,短スパンでは従来の建設素材を主とした組み合わせが低コストであったが,長スパンにおいてはFRPを主とした場合の組み合わせが比較的低コストな結果となり,中でもガラス繊維複合材GFRPと鋼材SS400を組み合わせたものが,従来よりも低コストが可能となることがわかった.
【key words】有限要素解析,FRP,たわみ,固有周期,コスト換算重量,静的解析,ハイブリッド構造
渡邉 正俊 近年,建設新素材として繊維強化プラスチックFRPが注目されてきており,例えば沖縄県において歩道橋への試験施工が実際に行われた.また,兵庫県南部地震を契機に耐震設計において動的応答解析による設計の検証が重要視されてきている.本研究では,有限要素法を用いてFRPと従来から使用されてきた建設材料と組み合わせて,ハイブリッドトラスを造ったときの動的解析プログラムの開発を目指した.結果として現段階では,模擬データでの結果を出力できた.
【key words】繊維強化プラスチック(FRP),有限要素法,ハイブリッドトラス,動的解析プログラム
池津 和弘 西澤 成江 土木構造物の設計時における被害程度の正確な予測や、被災後の迅速な被害評価のためにも、構造物の損傷度を簡便に推定できる手法を構築することは非常に有用である。本研究では、まず地震動の継続時間にわたる地震入力総エネルギーと、ある単位時間に相当する地震入力単位エネルギーの両者に着目し、構造物の等価吸収エネルギーの考え方を取り入れた。それにより、弾塑性応答解析を行うことなく弾性系の解析から、RC橋脚の損傷程度を推定する方法の構築を行った。本研究の推定方法により、いくつかの課題は残るものの、弾性系から弾塑性応答の推定は十分可能であるという結果が得られた。
【Keywords】RC橋脚,耐震設計,地震入力エネルギー,エネルギースペクトル, 等価吸収エネルギー
酒井 大輔 藤田 徹 近年、建設業界の間では建設新素材としてガラス繊維複合材GFRPが注目されている。本研究では、GFRPと従来から使用されてきた建設材料とを組み合わせてハイブリッド橋梁を造ったときのたわみ、固有周期の傾向を有限要素解析により解析した。その結果、組み合わせた材料の中間的な特性を示すことがわかった。また、構造物の建設経費削減、低コスト構造物の建設が求められるようになってきていることからコストについての解析も行った。その結果、鋼材SS400とガラス繊維複合材GFRPを組み合わせてハイブリッド橋梁を造ったときのコストは、従来のものよりも低減が可能になることがわかった。
【keywords】有限要素解析,ハイブリッド構造,コスト換算重量,たわみ,固有周期